第17期NGOカレッジ開催レポート(第6回:3月18日)

3月18日(土)、第17期NGOカレッジの第6回目「学びをココから実践しよう」が開催されました。講師は九州国際大学准教授の藤井大輔さんでした。

前半の1時間半は講義形式で、国際協力の分野でキーになる概念を、川上から流れてくる赤ん坊の例を挙げて簡潔に説明していただきました。川上から箱に入った赤ん坊が流れてきており、そのまま進んでいくと川下にある滝に転落してしまうという状況で、あなたはその途中の川岸に立ってその状況を見ているとします。そのときにあなたはどうしますか?

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その赤ん坊をとりあえず川辺に引き上げるという行動が、国際協力では「緊急人道支援」と呼ばれるものです。「国境なき医師団」などの活動がそれに当たります。次に、とりあえず救出した赤ん坊を医療機関に搬送したり、交番に届け出て両親を探し当てたりするのが、「開発協力」に当たります。具体的には、医療施設や学校、インフラなどの整備支援をする団体がこれに該当します。それから、国際協力に必要な情報を提供し、人々がそれに参加するきっかけを作ることは「開発教育」と呼ばれます。大学やFUNNが行っているのも、この分野が多いということでした。最後に、赤ん坊がなぜ川上から流れてきたのか、その原因を究明し、政府や自治体に改善策を提案するのが「政策提言」というものです。

その他、国際協力のプロジェクトを実施していくときの流れも説明していただきました。PDCAサイクルの考え方、目的と目標の設定の仕方、マーケティングの方法、SWOT分析の内容など実際に行動をする際、頭に入れておくべき事項を一通り解説していただきました。

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後半は、座学で学んだ知識を実際に活かしていくためのワークショップが開催されました。3~4人一組で、2月から5回にわたって話を聞いてきたテーマのどれに一番興味があるかをそれぞれが伝え、どれをテーマとして選ぶかを決めました。それから、そのテーマについて、目的(ビジョン)と目標(ミッション)を設定するところまで進みました。

来週の第7、8回は、自分たちが持っている強み、弱み、リソースなどを出し合って、どのようにテーマをプロジェクトとして進めていくのかという段階に進んでいきます。

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今回は、国際協力のプロジェクトに関する理論と実践活動の両方を一度に学べるとてもいい機会でした。大事なのは、多くの協力者を巻き込むこと、自分たちで調べ、考え、話し合うこと、実際に行動すること、そして失敗があればそれを振り返り次の行動を修正していくことだと思いました。来週からもワークショップは続きますので、みんなで協力してアイデアを出し合いましょう!

報告:FUNN事務局 浅香勇貴