第24期NGOカレッジレポート(番外編:2月28日)

ユナイテッドピープル株式会社の関根健次さん

2025年2月15日に第24期NGOカレッジ『身近なものから「知る」「学ぶ」国際協力』の番外編「ワインから知る、平和がひろがるしくみ」をNPO共同事務所びおとーぷで開催しました。
たくさんの方にご参加いただきました。本当にありがとうございました。

ワインの乾杯の様子

前回と同様に現在FUNNでインターンシップとして関わっており、今回のNGOカレッジの運営にも携わっている大学生の笠原さん、加藤さんが開催レポートまとめたのでご紹介します。

① 笠原健さん

インターン生としてFUNNで活動させていただいております、笠原健と申します。今回は前回に引き続き、NGOカレッジ番外編『ワインから知る 平和がひろがるしくみ』に参加させていただきました。この回では、ユナイテッドピープル株式会社の代表取締役である関根健次さんにFUNNの事務所までお越しいただき、参加者の方々と共にワインを飲みながら語らいました。ワインを飲む際に、関根さんにユナイテッドピープル株式会社を創設するまでの経緯についてお話ししていただきました。

海外のことについて関心があった関根さんは、アメリカの大学に進学したあと20か国以上の国々を旅行して見聞を深められました。旅路の途中、関根さんは一人の女性に出会います。その女性の招かれるまま、辿り着いた先はガザ地区でした。破壊された建物、機能していない経済、関根さんはその光景を目の当たりにしたことをきっかけに、世界平和について真剣に考えるようになったそうです。大学を卒業し、サラリーマンを少し経験したあとワンクリック募金などのシステムを開発するなど、国際協力を身近なものにするための活動をするようになりました。そういった経緯を経て誕生したのがユナイテッドピープル株式会社です。ユナイテッドピープル株式会社は平和や難民、貧困などを題材にした映画の配給を行っている会社ですが、関根さんは海外旅行を通して知り合った友人からの影響でワイン作りにも興味を持っていたため、ワインを作ったりイベントを通して嗜んだりすることを通して平和について考える「ピースワイン」の事業にも着手し始めました。

今回自分が拝飲させていただいたのは「ダー・リヒ・ハナン 2018」、「エレベート マリニ 2021」、そして「フェニックス・メルワ・スキンコンタクト 2022」の三種類です。これらのワインはすべてレバノンのワイナリーである「メルセルワイン」が作っており、オーナーのエディーさん、アシスタントワインメーカーのアブダラさんの二人を主導に製造がおこなわれています。実は、エディーさんはレバノン出身でキリスト教徒、アブダラさんはシリア出身の難民でイスラム教徒といったように二人は出身も信条も大きく異なります。ワイン造りという共通の目的が二人を繋げたのです。関根さんはワインを作ること、販売すること、そして皆でそれらを吟味することを通して彼らのような絆が世界中で生まれてほしいという願いを「ピースワイン」に込めたのでした。

自分は今回のNGOカレッジで、皆が武器を捨てて戦争がなくなることだけが平和ではないということを学びました。関根さんは敵味方関係なく皆がワイン作りや吟味を通してつながり、親睦が深まることでも平和が生まれるということを私たちにご教示されました。自分も平和とは何なのかを今回の経験を機に考え直し、自分が信じる平和が世界中に広がるにはどうすればよいかも追求していきたいと思います。

②加藤渚さん

インターン生として参加させていただいている加藤渚です。
第 24 回 NGO カレッジ『身近なものから「知る」「学ぶ」国際協力』の番外編のテーマは『ワインから知る「平和がひろがるしくみ」』でした。今回は、ユナイテッド People 株式会社代表の関根さんに来ていただき、成人している皆さんはワインを飲みながら、大学時代の夢からユナイテッドピープルで行ってきた事業についてなど様々なお話をしていただきました。番外編ということで、夜 19 時から開始したためいつもの NGO カレッジとは異なり少し大人な雰囲気の中、ワインやちょっとしたおつまみなどを楽しんでいました。私はギリギリ 19 歳の未成年なので、ジュースやルイボスティーと一緒に楽しみました。関根さんの経験談や、来てくださった方とお話したことでいろいろなことを知ることができとても有意義な時間を過ごすことができました。


代表である関根さんは、人と触れ合うことに関心があり、大学時代に中学へ留学に行き、その際フランス人のルームメイトにワインのある時間の豊かさを教えたもらったことをきっかけに「フランスでワイナリーをつくりたい」という最初の夢ができたとおっしゃっていました。その後の旅の中でガザ地区の女性に出会い、すべてが破壊され、機能していない経済を目の当たりにしました。この経験をきっかけに世界平和に対して真剣に考えるようになったそうです。2023 年 10 月以降すべてが破壊された状況をなくしたいという思いのもと、ワンクリック募金のサイトの開発など国際協力を始めました。これらの経緯を経て戦争・紛争、飢餓・貧困、じんけん、環境問題などを題材にした映画の配給を行っているユナイテッドピープル株式会社ですが、夢であったワイン作りを通じて、ワイン事業で世界を平和にしたいという思いの元「ピースワイン」事業を始められました。今回皆さんが飲んでいたのは「ダー・リヒ・ハナン 2018」、「エレベート マリニ 2021」「フェニックス・メルワ・スキンコンタクト 2022」の 3 種類を楽しんでいました。これか
らだけでなくピースワインはすべてレバノンにあるワイナリーの「メルセルワイン」で作っています。これらのワインはレバノン出身でキリスト教徒のエディーさんと、シリア出身でイスラム教徒のアブダラさんのお二人で製造されており境遇や信条が異なる方々をワインという共通の趣味を通じて繋がりました。これらの事業を通して、飲んでいる人も作っている人も平和になれるワイン作りをしたいという思いがあり、フランスでワイナリーをつくりたいという夢からイスラエルやパレスチナなどの中東でワインをつくりたいという思いに代わりました。また、この事業を通して、「憎しみ合っている人同士でつくる」という 10年間かけて作りたいという夢ができたそうです。その夢をかなえるために「ピースワイン」を作り始めたのでした。


私は今季あの NGO カレッジを通して、平和という言葉に対しての思いが変わりました。紛争や戦争がない日本では身近で当たり前かもしれないが、同じ地球なのに場所が少し変わっただけで今日生きていくことも難しい可能性があるという違いに対して出来ることが少ないと思っていました。ですが、ピースワインを知ったことで国際協力や世界平和へのハードルが少し下がった気がしました。ピースワイン購入するだけで平和への協力にもなるし、誰かと一緒に飲むことで 1 つの話題にもなるし、誰かに伝えることでピースワインも広がるし生産者にも購入者にも一石二鳥どことか三鳥にも四鳥にもなるようなワインだなと思いました。平和について考え、みんなで話し合うとても貴重な経験ができました。私も20 歳になったらこのピースワインを購入したいと思いました。

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